キスして。

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 「キスして」  猫みたいに愛らしいアーモンド型の目が上目使いに織科を見上げたぽてっとした、柔らかそうな唇がグロスでも塗ったように輝いてる。  きゅんきゅんしちゃうのは胸じゃなくて股間の方で、華奢な真尋の肩を掴んだ。  「い、いいんです、かっ?!」  興奮しすぎて舌を噛む。激痛。  でもヤバイくらいどきどき。  「ってか、しろよ」  真尋の目が恥じらって下を向く。  可愛すぎ。  神様この人を地に遣わしてくれてありがとう!  お母さんこの人を生んでくれてありがとう!  見えない神様に感謝。まだ見ぬ真尋母に感謝。  息が荒くなる。  歯磨したっけ?  ガム噛んどけばよかった?  1stキスって本当にレモン味?  舌入れてもいいのかな?  瞼を閉じた真尋に胸どっきん。腰づっきん。生唾ごくん。  眼前に唇が迫る。  「まひろせんぱ…んむっ」  真尋の柔らかな唇が織科の唇を食らいつくように覆う。  情熱的…。  角度を変え、舌が織科の唇を舐めまわす。開いた唇に、息を吹き込まれる。  す、すご…ってか、せんぱ、それ、むしろマウストゥーマウス!  死ぬ、死ぬ!  ズバンっ!!!
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