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手を払うように気をつけした織科が叫ぶ。
はぁ?
なに言ってんだこいつは。
口をかぱんと開いて、織科をみた。
「下らない嘘吐くな」
ため息ついて真尋は自分の短い髪を乱暴に掻いた。
「本当かと思ったじゃないか」
「すみませ…」
はぁと溜息をついて自転車から降りる。
その姿のしおらしさといったら、自分の体の大きさを計算仕切れず、主人にじゃれついて叱られた大型犬のようでなんとなく真尋が情けなくなる。
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