幸せの始まり

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~直樹視点~ 智也が僕の説明をしてくれた数分後、僕達の学校に着いた。 まぁ、どこにでもある普通の公立高校なんだけど。 唯一違うといえば、靴箱が無いくらいかな。 つまり、校内はどこでも土足でOKなんだ。 靴を履き替える必要が無いから楽なんだけど、「靴箱を開けたら手紙が…」なんてイベントはまず起きない。 …僕には無縁なイベントだけど。 ……… …… あ、教室に着いた。 ガラガラッ 僕は扉を開け… 「な~お~くんっ」 ガラガラッ やっぱり閉めた。 いや、だって、扉を開けた瞬間に女子が話しかけてきたらびっくりしない? ちなみに、こうしてる間にも僕が抑えている扉はガタガタと揺れている。 多分さっきの彼女が頑張っているんだろう。 「お~い。直樹、何してんだ?」 智也が来た。 …っていうか、 「なんで僕より遅いんだよ?」 「気にしたら負けだよ?アンソニー君?」 「誰だよアンソニーって…」 「まぁ気にすんなって。それより、入らないのか?」 仕方ない。ここは腹をくくって… ガラガラッ 僕はもう一度扉を開けた。
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