幸せの始まり

7/7
前へ
/129ページ
次へ
「そんないじわるしなくてもいいじゃん…」 扉の向こうでは先程の彼女がいじけていた。 「ご、ゴメン。謝るからそんなにいじけないでよ。えっと…狭山さん?」 「…由紀。」 「え?」 「もう付き合ってるんだから、由紀って呼んでよ。」 「わかったよ。ゴメン、由紀。」 さて、このやりとりでわかったと思うけど、この人が僕の彼女の狭山 由紀(サヤマ ユキ)。 僕とは正反対の性格で、とても明るい。 まぁ詳しくは作者からどうぞ。 さて、由紀が「私達は恋人です」みたいな発言をしてくれたおかげで、クラスの一部から視線を感じる訳だけど…、僕はいい意味でも悪い意味でも注目されるのは好きではない。 さて…どうしよ。 「智也…」 「なんだ?身長はやらんぞ?」 「いらないよ。朝のHR、先生に適当に言っておいてくれない?」 「…後でちゃんと説明しろよ?さっきの恋人発言とか、さっきの恋人発言とか、さっきの恋人発言とか。」 恋人発言しかないじゃん。 「わかったよ。さて…と。ちょっと来て。」 「え?」 僕は由紀の手を取って屋上へ走った。
/129ページ

最初のコメントを投稿しよう!

16人が本棚に入れています
本棚に追加