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高校三年、つい最近…といっても一年程前からだが俺、多賀谷 緋夏琉(タガヤ ヒカル)は世間一般が言う一人暮らしというものをしている。
掃除や料理等の家事は最近やっと慣れてきたところで…とか言いながらも昨日はカレーの鍋を焦がしてしまった。
やはり家事はめんどくさいが母さんになんだかんだ言われなくても済むところが一人暮らしの良いところだ。
ご近所づきあいもまぁ、それなりというところだろう。
―がさがさ
ビニール袋の音がワンルームマンションの室内に響いている。
今日は友達も来ていないし、第一ここはペット禁止で何も飼っていない。
原因は唯一つ…
「なぁ緋夏琉ちゃーん俺の頼んだエロ本はぁ?」
コイツ、直哉だ。
さっきも言ったが友達は来ていない。
じゃあ、コイツとはどんな関係かって?
同居人。
いや違うな。
居候…といったところか人間じゃない。
そう、コイツは人間じゃない。
ユーレイだ。
何故か数月前から居座り続けている。
非常にめんどくさい。
なんたって、俺がコンビニに行こうとすればエロ本買ってこいだの言われ、買ってきた俺の楽しみにしてたプリンやらポテチやらを勝手に食われ…
挙げ句の果てには暇とか抜かしやがった。
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