剥離

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狂気が自分を包む一瞬の快感が一気に落ちていった。 刀を止めた。 それは相手の鼻のすぐ先で、目には涙を浮かべていた。 名を呼ばれたほうへ振り向くと、英哉が近づいてきて私と兵士を離した。 「いい加減にしろ。結華。」 「…すみません。」 刀を降ろしその場に捨てるような形で置いた。 「公、後は任せた。」 すまなかった。と小さく言い残してその場から立ち去ろうとした。 自分の後に違う足音が近づいてくるのが分かった。
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