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それから俺は走って屋上に逃げた、…そう逃げたんだ
(わっかんねぇ…何なんだよアイツは…俺が俺じゃなくなる…)
走ったせいなのか、また違った理由からか自分の身体の内に渦巻く何かに気分が悪くなる。
屋上はこれでもかと晴れていて俺とは正反対、正直ムカつく
「くそっ…壊すな…入るな…馬鹿野郎が」
ゆっくりと深呼吸をして自分を落ち着かせようとしていればバーンと勢いよく扉が開く音、振り返れば手提げを携えたアイツ
「はぁ……見つけた…っ…はぁ」
息を乱して何してるんだ何故追いかけてきたとしか俺の頭の中でそういうことしかできなかった。
アイツは苦笑いを浮かべながら俺の元に来て
「弁当…一緒に食べよう」
ただそうはっきりと言った、どうしてコイツは俺に関わろうとするのかわからない。
何故俺の領域に入ってこようとするのだろうか理解できない、俺は誰も信じない、誰も近づけさせない、誰にも触れさせない、それだけを守って今日まで過ごしてきたのにコイツのせいで凄く狂わされてばかりだ。
自分がわからなくなる頭の中で警報がなっているこれ以上コイツに関わってはいけないそう感じているのだろう。
するとコイツは手提げから弁当を取り出して
「これ、修二の分」
「……………ふざけんな」
「……何が?」
俺の中で疼いたものが流れ落ちる感覚とともに俺はアイツの左の頬をおもいっきり殴った、骨と骨のぶつかった鈍い音と共に落ちた弁当の音とアイツの倒れる音が凄く耳に響いてきたがそんなの関係ない。
俺は倒れたアイツに目もくれず屋上をあとにした、多分しばらくはあのままだろう加減なんかしてない内側の黒い感情に身を委ねて殴ったからだ。
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