プロローグ

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ここはとある村。 いや、「だった」のだ。 今は家は焼け落ち、村人は死体となっていた。 村人「ひったっ助け…」 村人の言葉も虚しく、命を落とした。 魔物「助ける訳あるかよ!こんな楽しいこと、止められないぜ!」 村人の命を奪った者。魔物は笑いながら言った。 魔物は一体ではない。沢山の魔物が今も他の村人を襲い、殺していっている。 魔物「ここはもう終わったな。よし次に行くぞおまえ等!」 リーダーのような魔物が他の魔物に指示を出した。 まだ飽きたらず、他の村を襲うつもりなのだろう。 魔物「おいまだ残ってるぜ。」 一体の魔物がそう言った。その先を見ると、親子だろうか息子を抱きかかえる女性がいた。 女性「お願いです!この子だけは!」 母親は必死に息子を抱きしめて、魔物たちに叫んだ。 息子は泣き叫ぶばかりである。 魔物「そうだなぁ。助けてやるかぁ……… なんていうかよ!死ね!」 魔物はそういうと、親子に襲いかかった。 母親「いやぁぁぁぁぁ!!」 ?「光刃」 親子を襲おうとした魔物は、光の刃に切り裂かれ絶命した。 魔物「誰だ!?」 魔物たちは刃の飛ばされた方を見た。 そこには白銀のフードのついたコートを纏った男が立っていた。 手には魔物を切り裂いた剣が握られていた。 ?「これから死ぬ奴らに名前言ってどうすんだ?」 男はそう答えると剣を肩に担いだ。 魔物「そうだなぁ。それもそうだ。だが、死ぬのはてめぇだ!」 魔物たちは男を襲おうとしたが、そこに男は居なかった。 魔物「ヤローどこに!?」 男「どこ見てんだ?」 声のした方を見るとさっきまで地上にいた男は、空高くにいた。 魔物「いつの間に!?」 男「全てを浄化せよ。シャイニングジャッジメント。」 次の瞬間、無数の光が降り注ぎ、魔物たちは焼き尽くされた。 魔物「何だこの力は…」 男「任務完了」 魔物は全て居なくなり、親子と男だけが残った。 母親「あ、あの、ありがとうございます!」 母親は男にお礼を言った。 男「いえいえ。任務ですから。では俺はこれで。」 そう言うと男の足元に魔法陣が現れた。 母親「あ、お名前だけでも。」 母親はかろうじてそれだけいった。 男「閃光の帝王」 男はそう言うと消えてしまった。
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