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夢の途中
調理師専門学校に通う一人の男…
彼は手首の力が極端に弱く、右手の親指には爆弾をかかえている。
調理師になるとゆう夢はチリと消え、己が道を見失っていた。
チャイムがなり、溜め息混じりに帰り支度をしていると一人の女が彼に駆け寄ってきた。
「Rちん」
R「エリ…なんだよ?」
エリ「最近元気ないね…学校もサボってばっかじゃだめだよ?」
R「あぁ、分かったよ。」
結局、俺は変われたのだろうか?
いつも一緒にいてくれるエリの気持ちにも答えられないまま半年が過ぎてしまった。
エリ「Rちんは何か夢中になれるものは無かったの?」
R「夢中…か。」
あったさ…
あの時の俺達は怖いくらいに若かった。
いや、それは今も同じか…
R「エリ、ファミレスに行こう。
ゆっくり話してやるよ、あの時の事をさ…」
そう・・・あれはまだ俺が15歳の時までさかのぼらなきゃならない。
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