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洞穴から泉まではちょっと遠くて、
道なき道を20分程登らなければならなかった。
愛ちゃんは
「暑い~溶ける~」
っと呪文のようにぶつぶつ言いながら山を登った。
「ほら~愛ちゃん、泉に着いたよ。」
愛ちゃんは歩く速度が遅く、
20m程後ろを歩いていたが
その言葉を聞くと、
顔色を変えて走ってきた。
「やぁっと着いたぁ~
ここに来るまで半分位溶けちゃったよ~
見てぇ?汗ダクダク…
ノド渇いたよぉ~」
僕はリュックから
ペットボトルに入った
凍らせていたお茶を取り出した。
半分ぐらい溶けていて
キンキンに冷えたお茶を
愛ちゃんに渡した。
「きゃ~!さすがヒカル!
準備がいいね♪
ありがとう~チュッ」
愛ちゃんはいつものように、
ほっぺにキスをしてくれた。
その時、近くで人の声がしたんだ。
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