Chapter:1

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「えーっと、『研修は来年4月1日より1年半こちらで生活しながら魔法について学んでいただきます』……。ウソ……。」 研修期間1年半……?いったい魔法の何を勉強するの、これは? しかも、向こうで生活?一人旅もしたことないのに、私一人で1年半……。 でも、不思議と私にこれ以上の不安が襲ってくることはなかった。さすが、インフルエンザにかかったときも外で遊びまくっていた私。変なところで覚悟が出来てしまう性格らしい。 「だいじょぶ、だいじょぶ。だめもと、だめもと!」 「愛流がそう言うんだから大丈夫なんだろうけど……。でも、やっぱりお母さんは心配だわ~」 「ホントにお母さんは心配性だな~。安心して。私頑張るから!こうなっちゃった以上やるしかないっしょ!」 「本当に大丈夫?ホームシックになって毎日家に電話かけたりしない?」 「多分ないと思うから大丈夫……」 お母さんは昔から心配性だけど、今回はいつも以上だ。私が一人きりで行ってしまうことが相当不安らしい。
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