ボクノカゼ

3/5
前へ
/49ページ
次へ
夏。 僕ん家は、彼岸とかの関係で8月初旬から下旬まで、田舎の祖母の家に行くキマリがある。 ホントに田舎の山奥。 そう、マジでたった今。 片道4時間掛けて到着。一年ぶりの祖母の家。 ヘッドフォンを耳に当て、車から降りずに外見を見る。 瓦屋根が神々しく、太陽に照らされていて、その姿は、車窓からもよく見える。 「瞬(しゅん)ー!!おばあちゃんにご挨拶しなさい。今日からお世話になるんだから。」 一足先に、車から降りた母さんが僕に挨拶を促した。 僕はヘッドフォンを首にかけ、車から降り立った。 清々しい空気が、額に当たり心地よい。 「お久しぶりです。今日からお世話になります。」 僕は祖母に伝えると、嬉しそうに『いらっしゃい』と言ってくれた。
/49ページ

最初のコメントを投稿しよう!

5人が本棚に入れています
本棚に追加