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「通…ボク…通に話しておかなくちゃいけない事があるんだ…。」
「…うん。」
「ボクは普通の人間じゃない…。
本当の天見愛法じゃないんだ…。本当は、天見愛法の容姿に似せて造られた、精巧なロボットなんだ。」
(…愛法が本物の天見愛法ではない…?
ってか…ロボット…道理で重かった訳だ!!!!!)
「…じゃあ、他に本物の天見愛法が…!?」
「死んじゃった…ボクが生まれる前に、事故で…両親と一緒に…。」
「…そうか。…奴等は…何故愛法を?」
「ボクの…体の中の爆弾と爆弾の起爆スイッチが目当てなんだ…。
人工的に造られたボクには、脳に埋め込まれた爆弾のスイッチと、心臓に埋め込まれた爆弾がある。
。
広島、長野と比べものにならないくらい威力の大きな…地球一個位吹っ飛んじゃう位大きな爆弾…。」
愛法は、そう言って 寂しそうに笑った。
「…おじいちゃんは事故で、子供と孫を一変に無くして…
孫に似せて造ったボクに“愛法”と名付けた。
最初、おじいちゃんも奴等の仲間だったんだ。
…でも、おじいちゃんは、日本国を守る為に戦争を経験してる一人だから…
組織で造られた爆弾の事を知って、
ボクの体に起爆スイッチと、爆弾を隠して、ボクを逃がそうとしたんだ…
それが見つかって…奴等に…」
「…そうか。つらかったな。」
そう言って、髪を撫でたら…
愛法は、目を大きく見開いて、すごく驚いた顔をした。
「…初めてだ。そんな事言われたのは…。
…通、ボクはロボットなのに嫌いにならない?
爆弾だけど怖くない?」
「お前は、お前だろ?俺が知っている天見愛法は、お前一人だよ。」
そう言うと、すごく嬉しそうに笑って…
愛法は、目を細めた。
「…そろそろ…下に着くな。」
…そう。本番はこれからなのだから…。
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