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「無駄だ…。的は外れたが、これで動けまい…。
aR-03は俺達が回収する。」
「お前等なんかにやるもんかっ!!!
俺は絶対に人殺しの為に、こいつの体を使わせたりしないっ!!!!
…愛法は、これからもっと幸せになるんだ。おじいさんの分も…
愛法は戦争の兵器として、生まれたわけじゃない!!!!」
「…生まれる…?造られるの間違いだろ?」
冷めた声が辺りに響いた。
こんな奴等と一緒に行っても愛法は…きっと、幸せにはなれない。
俺は、愛法が抱えていた黒猫のぬいぐるみを拾い上げると…
そいつ等に向かって思いっきり投げた。
黒猫は地面に激突して小規模の爆発をし…
白い光と音になって飛び散った。
コレは…駆けだった。が、俺の思った通りになった。
後に残ったのは白い煙と焦げ臭いにおいだ。
「せっかくの爆弾だけど…外れちゃったね?」
さも、下手くそと言わんばかりに、男の一人が笑った。
けれど…俺にとって当たろうが、当たるまいが、どうでも良かった。
欲しかったのは
…この煙だ。
「…くそっ…お前等帰るぞ?」
「何故だ?もう少しで捕まえられるのに!!!!」
「さっきの銃声で…
近くまで来ている警察が、煙に気づいたら…
俺達が、捕まっちまう。」
…そうゆう事だ。
「お前…なんて名前だ?」
「羽柴通…。」
「覚えておこう…。」
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