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…次の日、学校では…
手足の筋肉痛と…
沢村のやけに優しい態度に悩まされながら…1日が過ぎた。
それから…
…一週間が過ぎた頃だった。
「おい、羽柴?校門の所で、三船女子の制服を着た、可愛い女の子が、お前を呼んでるぞ?」
放課後、ドアを開けて入ってきたのは、同じクラス松宮で…
俺を見てニタニタ笑うと、そう言った。
それを聞いて…
教室に残っていた奴等は、口笛を吹いたり…
やじを飛ばしたりして、俺をひやかす。
「女子高に知り合いは居ないけど…。間違いじゃ無い?」
「照れんなって!!!この色男!!!!!男なら四の五の言わず行ってこい!!!」
松宮に押し出され、カバンと共に教室を締め出された俺は…
仕方なく…玄関に向かった。
いくら考えても…
そんな、お嬢様学校に知り合いはいなくて…
間違いだと分かっていて、出向く時ほど…気が重いものはないと思う。
A組の羽柴透と間違えたのだろうか?
奴なら、バスケ部のキャプテンだし、女の子がほっとかないのも納得出来る。
…それともD組の橋葉通だろうか?
学年トップのメガネ男子で…
その上、橋葉財閥の跡取りの彼奴なら…
お嬢様学校の知り合いがいても不思議があるまい。
どちらにしても…俺とかけ離れているのは、確かだ。
しかし…
俺の予想を裏切って、その子が待っていたのは紛れもなく俺だった。
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