勘違いと学校生活。

2/2

5人が本棚に入れています
本棚に追加
/26ページ
        …次の日、学校では… 手足の筋肉痛と… 沢村のやけに優しい態度に悩まされながら…1日が過ぎた。           それから…           …一週間が過ぎた頃だった。         「おい、羽柴?校門の所で、三船女子の制服を着た、可愛い女の子が、お前を呼んでるぞ?」         放課後、ドアを開けて入ってきたのは、同じクラス松宮で… 俺を見てニタニタ笑うと、そう言った。     それを聞いて… 教室に残っていた奴等は、口笛を吹いたり… やじを飛ばしたりして、俺をひやかす。         「女子高に知り合いは居ないけど…。間違いじゃ無い?」         「照れんなって!!!この色男!!!!!男なら四の五の言わず行ってこい!!!」           松宮に押し出され、カバンと共に教室を締め出された俺は… 仕方なく…玄関に向かった。         いくら考えても… そんな、お嬢様学校に知り合いはいなくて…   間違いだと分かっていて、出向く時ほど…気が重いものはないと思う。         A組の羽柴透と間違えたのだろうか? 奴なら、バスケ部のキャプテンだし、女の子がほっとかないのも納得出来る。 …それともD組の橋葉通だろうか? 学年トップのメガネ男子で… その上、橋葉財閥の跡取りの彼奴なら… お嬢様学校の知り合いがいても不思議があるまい。       どちらにしても…俺とかけ離れているのは、確かだ。             しかし… 俺の予想を裏切って、その子が待っていたのは紛れもなく俺だった。        
/26ページ

最初のコメントを投稿しよう!

5人が本棚に入れています
本棚に追加