始まりの扉

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        「あ…そうだ…忘れてた。通…。これ…オーナー兼店長から…。」       愛法は、ポケットから ゴソゴソと、白い封筒を取り出すと… 、俺に渡した。       「俺に?…何だろう。」       俺は、白い封筒から手紙を取り出すと… 内容を確認した。         「…? 【橋葉透様へ ◆合格通知◆ あなたは、ケーキ屋“rain”に採用が決まりました事をここにお知らせします。 オーナー・高城雅彦】って…俺、面接行って無いのに!?」         「あ…うん。 でも、履歴書を出してたでしょう? …そうだ!!!!あと…オーナーから通に伝言なんだけど… 聞く?」       「聞くって…?」       「ボク…伝言再生機能があるから。」       …そうだ…コイツ…、 …愛法は、ロボットだったんだ…。         「じゃあ…通、再生するね? 『ピッ…ピ…ピッ 伝言が一件あります。 「…羽柴君。 rainのオーナーの高城です。 いきなりの合格通知に、さぞかしびっくりされているかと思います。 愛法から、事情は聞いていると思いますが… 今現在、愛法は希少な戦争兵器として… 複数の組織から狙われています。 …我々rainの人間は、天見博士から天見愛法を託されて、此処に…日本にやってきました。 我々の任務は、天宮愛法を奴等から守る事…。 愛法が奴等の手に渡れば、大変な事になってしまう。 …羽柴通君? 君は、愛法の秘密を知ってしまったね。 我々は、愛法の情報の流失を防がなければならない。 それに…君の顔が奴等に知られてしまった。 …それが、君にとってどれだけ危険な事か… 今の君には、分かるよね? そこで、君には悪いけど、君に監視をつけさせてもらうよ? それと…来週から、愛法もそちらの学校に転入するから… 仲良くしてあげてね? バイトは、来週の月曜日からだから…待っているよ。   …追伸。 沢村君だっけ? なかなか面白い子と お友達なんだね。 他に面接に来てた子と一緒に、君が失恋した話を聞かせて貰ったよ。 人生色々大変だけど、お互い頑張ろうね?」 ピ…ピッ…ピ… 』   …これが、オーナーからの伝言だけど…」         途中からオーナーの声だった愛法の声は、…すっかり愛法の声に戻っていた。      
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