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女の子はにっこり笑って掴み所がない事を言うと、こちらに近づいて来た。
(こ…これは…世に言う不思議ちゃんでは?)
不思議ちゃん=独特の感性と個性を持ち、世の中の人々を
その、現実離れした言動で混乱に落としめると言う…地上最強、最悪の人種。
俺の頭の中では、危険信号が点滅していた。
このままでは…掴み所のなく、なおかつ取りとめの無い話しをされ、特売の大根が売り切れてしまう可能性がある。
「俺は大丈夫!!!!悪いけど急ぐから…」
それだけ 言うと、
急いでその場をはなれた。
その後ろで
その女の子が、俺の生徒手帳を片手に
叫んでいるなんて、
分からなかったんだ…
「お兄ちゃんっ!!!生徒手帳!!お~い!!!!…駄目だ気づかないや…」
女の子はため息を付くと、手元の生徒手帳を開いた。
「…羽柴…通か…。運命的かも。」
女の子は意味ありげにクスリと笑うと…そのまま生徒手帳を持って
その場を後にしたのだった。
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