謎の不思議っ子。

4/4

5人が本棚に入れています
本棚に追加
/26ページ
    女の子はにっこり笑って掴み所がない事を言うと、こちらに近づいて来た。     (こ…これは…世に言う不思議ちゃんでは?)     不思議ちゃん=独特の感性と個性を持ち、世の中の人々を その、現実離れした言動で混乱に落としめると言う…地上最強、最悪の人種。     俺の頭の中では、危険信号が点滅していた。     このままでは…掴み所のなく、なおかつ取りとめの無い話しをされ、特売の大根が売り切れてしまう可能性がある。     「俺は大丈夫!!!!悪いけど急ぐから…」      それだけ 言うと、 急いでその場をはなれた。     その後ろで その女の子が、俺の生徒手帳を片手に 叫んでいるなんて、 分からなかったんだ…       「お兄ちゃんっ!!!生徒手帳!!お~い!!!!…駄目だ気づかないや…」     女の子はため息を付くと、手元の生徒手帳を開いた。     「…羽柴…通か…。運命的かも。」     女の子は意味ありげにクスリと笑うと…そのまま生徒手帳を持って その場を後にしたのだった。      
/26ページ

最初のコメントを投稿しよう!

5人が本棚に入れています
本棚に追加