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ころん。と、ランタンの蓋を開けて中に落とす。
「なんだ?」
ランタンをひっくり返し、手の中に転がり落ちたのは青い石の付いた指輪。
「今日の仕事で手に入れた奴だけどな」
「タンザナイトか いい色だがお前ならもっと良い物を出せるだろ」
「無茶ブリすんな。綺麗だから良いじゃねえか。お前の目の色に似てるし」
「…?」
俯いて指輪を握りしめたまま、黙り込んでしまった相手の様子に首を傾げる。
「どうし…っちょ、おま…?!」
屈んで顔を覗き込むと、マントを投げつけられ視界を奪われてしまった。
「煩い!見るな!」
「み、見るなって何を…」
「いいからそのままでいろ!」
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