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「…なんなんだ…」
「…まあいい、同じ指輪ならプラチナを寄越せとは言うまい」
「言ってるじゃねえか」
マントを頭からかぶせられたまま、両手で上から押さえつけられ強制的に中腰の体勢を取らされた腰が辛い。
「つうか、ハロウィンなら俺もお前に何か要求する権利はあるよな」
「残念だな。もう既に日付は変わってしまっている」
ほんの少しの意趣返しのつもりでそう言ってみるが、にべもなくそう返されてしまった。
「そもそも、君はとっくに僕からとんでもないものを盗っていった癖にこれ以上僕から何か奪うつもりか」
「…は?」
盗って行ったとは人聞きの悪い。
そもそも、お互いの宝は盗っても盗られても恨みっこなしのお互いさまではないか。
「なんだ、お前まだコイン集めしてた時の事恨んでんのか」
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