蔵出し小ネタ①

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「そんじゃ、今から俺の医務室に……」 「なに親切心気取って皆本さん連れ込もうとしてるのよ」 「サイテーやで賢木センセイ」 「てめえみてーなエロ医者に、皆本は渡さねーぞ!」 「ちっ…出やがったな」 チルドレンの登場(テレポート)に舌打ちする賢木。 皆本は驚いたように三人を見る。 「紫穂、葵、薫? お前たち、先に戻ってたんじゃ…」 「なんとなく嫌な予感がして追い掛けてきたんだよ」 「案の定悪い狼に食われかけてたけどな」 「女のカン、ナメないでよね」 「ほんと生意気な…」 睨み合うチルドレンと賢木。 「ちょっと待て、連れ込むとか狼とか…お前らさっきから何言ってるんだ? 賢木はただ僕の身体を心配して…」 「「「「………………」」」」 黙り込んで皆本をじっと見つめる四人。 「……なんだよ?」 「これだから天然は…」 「鈍感にもほどがあるやろ…」 「ちょっとだけ同情してあげるわ、賢木センセイ」 「サンキュ…お前らも大変なのに引っ掛かっちまったな」 「お互い様だろ」 「お、おい、何の話……って、うわっ!?」 「「「「!?」」」」 突然宙に浮かび上がる皆本。 空中に現れた兵部の腕の中に瞬間移動する。 「やあ、元気かい女王。それに女神、女帝」 「きょ、京介!?」 「……なんであんたがここにおるん? 兵部少佐」 「バベルに白昼堂々姿を現すなんて、いい度胸ね」 「おい、俺のことは無視かよ……じゃなくて!」 「そっ、そうだ! 皆本を離せ京介!」 兵部、わざとらしく 「ん? ……ああ、いたのかい皆本クン」 「いたのかいって! お前…っ」 「まあいいじゃないか、こうして会えたんだ、嬉しいだろう?」 「だっ、誰がっ」 「皆本! そんなジジイの戯言、相手にすんな! ペース巻き込まれてそいつの思う壷だ!」 「なんだいヤブ医者、大の男の嫉妬は見苦しいぜ?」 「…んだとコラ! いー度胸だそこから下りてきやがれクソジジイ! 皆本取り戻してからギッタギタにしてやんよ!」 「お前が一番ペース崩されてどうする賢木! そして兵部、お前は一体何しにきたんだ!」 「何しにって、そんなの決まってるじゃないか」 「へ? ……んっ…んんん!?」 →
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