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「この後も外回りか」
「まぁな。今はGDが大人しいとは言え油断出来ねぇからな」
首をコキコキ、イヴァンが答える。
微かに、その顔には疲れの色が。
俺はさっさと書類を渡してずらかる事にした。
「これ、ベルナルドから預かってきた」
「ん」
ホットドッグを食べながら受け取ったイヴァンが書類を見た後、俺の方を向いてニヤリと笑う。
「なんだなんだぁ?2代目カポ様はお使いが仕事なのかぁ?」
お・ま・え・が他人の手下を部屋に入れないからだろ!
とは思ったけど言わない。
替わりに爆弾投下。
「それ、ロザーリアからの夕食のお誘いらしいぜ。カヴァッリ爺さんが押し切られて渋々持ってきてたらしい。お前が居なかったからベルナルドに預けられたって」
「なっ」
案の定イヴァンは書類を擬視したまま固まった。
「口約束じゃ埒が開かないと思って文書にしたんじゃねーの?色男は大変だねー。レディに恥かかせちゃまずいもんなぁ」
「なっ…なっ…」
「フィアンセは大事にしろよ」
「なーーーーーーっ!!」
俺がにんまり止めを刺すとイヴァンは口をパクパク。
こいつ、ほんと面白れぇ。
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