先生

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「違うんです!!」 乱れた髪の毛も直さず、叫んだ望月の声は、きっと廊下中に響き渡ってるに違いない。 「あたしは向井くんとは付き合ってなくて…何て言うか、その……あたしには好きな人がいて」 こんなこと先生には関係ないですよね… 最初に勢いがあった声も最後には弱々しく聞こえないぐらいだった。 何故、望月はこんな話をするのだろうか それに関係ないって… 俺には関係ありありだと思うんだけど。 あと気になることは、望月には“好きな人”がいるということ。 「へぇー、好きな人いるんだ」 「えっ?!あ、はい!!」 俺の問い掛けに照れながらも答えた望月を見ると本気で好きなんだと改めて実感させられる。 それにしても、好きな人とは誰なんだ?? .
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