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まだ付き合ってはいないが、向井が好きだとか
それ以外、考えられない。
そう思うと自己嫌悪が俺の心を侵食していく。
「…そっか、まぁ精々頑張れよ」
出てきた言葉は心にもない言葉。
「…はい」
か細い声に泣きそうな顔に俺は気付くことが出来なかった。
あれから、どれくらい経ったんだろうか
季節は2学期期末考査という大きな行事に近付いていた。
今はテスト週間
テスト週間中は授業は殆ど自習で課題もなく、俺と望月は会う機会がなくなっていた。
それでも、いつも望月は俺に会いに来ていた。
わからない問題を教えてほしいと
でも、この期末考査は1度も教官室を訪ねてくることはなかった。
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