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俺は用事があって、ちょうど1年生の階を通ろうとした時だった。
「…どうしたの、急に。部活遅れちゃうよ」
「わかってる。…その前に話しておきたいことがあって」
この声はまさしく、望月で
もう1人も向井だと、すぐにわかった。
嫌な予感がする。
俺は無意識に声のした方に歩いていた。
場所はやはり望月達の教室
少し中を覗くと、後ろの方で2人が向き合っているのが見えた。
覗きとか俺らしくないが、そんなことに構っている暇などない。
「好きなんだ、望月のこと。中学の時からずっと。
…中学の頃は1度も喋ったことなかったけど、いつも笑顔で明るくて元気な望月を見付けると、こっちも笑顔になれた。
高校に入って初めて喋った時、改めて思ったんだ…俺は望月が好きなんだって」
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