13人が本棚に入れています
本棚に追加
/25ページ
別れ道。
俺はそっと手を振って
直ぐに彼女に背を向けて
歩き始めた。
彼女はいつも俺が角を曲がって
見えなくなるまで
見送ってくれる。
まだそのことに対して一度も
ありがとうと言ったことがない。
今日あったことを
頭の中で反芻しながら
ゆっくりと角までの道を歩いていく。
角まであと10メートル。
いきなり携帯がなった。
彼女からのメールだった。
.
最初のコメントを投稿しよう!