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「お主、統制機構のジン・キサラギとお見受けする。」
ジンに向かって萬駆が言う。
その顔はかなり真剣だ。
だが、そんな間にもラグニャはアラクネに追いつめられていく。
「ちょ、助けて!それどころじゃないから。俺、HPないから。」
叫ぶラグニャ。
しかし、萬駆には目の前のジンしか見えない。
「お主につけられたこの額の傷、忘れたとは言わせんぞ。」
もの凄い熱さで喋る萬駆。
だが、ジンは冷笑を浮かべている。
そして、どんどん追いつめられてくラグニャ。
「助けてー!本当に誰でもいいから助けてー!」
カッポンを振り回しながら、わめき散らすラグニャ。
これでは、主人公が死んでしまう。
そんななかラグニャに救いの手が…(三回目)
「ようやく見つけたニャスうねうね。て、ここ女子トイレニャのになんで男ばっかいるニャスか?」
タオカカが現れた。
「あっ良い人。ニャんでこんなとこに居るニャすか?」
タオカカがラグニャを見つけたようだ。
「てめぇ、んなこと言ってねえで早く助けろ。このきめぇ野郎をなんとかしてくれ。」
そう言うと、ラグニャはトイレの出口へと駆け出した。
すると、目の前に氷柱が現れ、行く手を阻んだ。
「逃がさないよ兄さん。」
ジンが笑みを浮かべながら近づいてくる。
「そんな萬駆はどうした!?いくら開幕4秒で敗北のピンチでも早すぎねぇか。」
ラグニャがジンに訊ねる。
「あぁ、あの傷害にもならない屑か…。戦う前になぜかは知らないけど傷を負ってたから、さっさと倒させて貰ったよ。」
ジンはどうでもよさそうに答える。
(やっちまったぁー!)
心の中でラグニャが叫んだ。
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