‡初節句‡

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久し振りに、横須賀に帰って来た。 なのに、心は沈んだまんま ここにマァ君もいたら… どんなに楽しいだろう。 実の親子が3人で過ごすなんて、どこだって当たり前の姿なのに… なんとしても、横須賀へ帰す気がないんだね。 近くなら、何かあっても手を貸す事も出来るけど、遠いとそれすら出来ないって昔から母も言ってたけど… 今なら、そんな親心も分かるけど、ウザい以外何でもないよ。 結婚したら、やっと親から解放されると思ってたのに、これからもずっと続くんだと思ったらウンザリだ。 自分達の子供まで取り上げられて、どこまでこんなワンマンなエゴが続くんだろう。 やっと自由になれると思ったのに… 家に帰っても、2人でソファーに寝転んでボーッとしたまんま、暫く時間だけが過ぎていった。 ぁああ~あ 何かすっかり、気が抜けた。 いつもなら、今頃マァ君と過ごしてるのに… マァ君が居ないと、心にぽっかり穴が開いてしまって、すっかり手持ち無沙汰になってしまっていた。
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