193人が本棚に入れています
本棚に追加
予期せぬ解答に、茫然としたまんま電話を切った。
私の顔を見て、ただ事ではない様子を察した両親
「何かあったの?」
父の問い掛けに、母も食い入るように私を見つめている。
「給料全額…
サラ金の差押えだって…」
ぁあああ~あ
はぁああ~
突然の出来事に2人共、茫然
「信一は、サラ金から借りてたの?」
「そんなとっから、金なんか借りてたの?」
「ヨーコは、知ってたの?」
「知ってて一緒んなったの?」
「そんで子供まで作ったの?」
矢継ぎ早に、2人から質問攻めにされる。
「私も一緒になるまでは、全く知らないよ!
一緒になってから、変な電話があって問い詰めたら、サラ金だったんだよ!!」
ぁああ~あ
はぁあ~あ
その後も、面食らってしまった両親の嘆きは続く。
「信一が、サラ金から借金するなんて…
親かな?
友達かな?」
「そうだよなぁ…
とても本人が、サラ金から借金するなんて思えねぇよなぁ…」
「親は、違うって言ってたよ。」
「じゃ!
サラ金の借金の事、向こうの親も知ってんの!!」
在らぬ方向へ、話しが飛び火してしまった。
「信一は、まだ帰って来てねぇの?」
「うん、
又電話してみる。」
そう言って、何度か掛け直してみたが、一向に出る気配もない。
「給料日だし、
向こうだって振り込まれなきゃ、ヨーコから掛かって来ると思ってっから、出ねぇよな。」
「じゃ、
千葉に電話して見れば!
これこれ、こう言う訳で給料差押えになってるんだけど…
どうしたらいいでしょうって。」
とにかく、このままでは埒があかない。
母に言われたように、とりあえず藁をも縋る思いで、モッチャンの両親に事情を話してみる事になった。
最初のコメントを投稿しよう!