‡給料差押え‡

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来るたんび、お義母さんは私とマァ君を引き取る話をしてくれていた。 自分の息子の不始末で、私の実家に負担はかけられないと言う思いで言ってくれていたのだが、私の母はそれを拒否。 と言っても、そこは大人通しなので、不快にならないように言葉は選んで言っていたけどね。 私には、 「自分のダンナも居ないとこ行って、他人んちの釜戸這いつくばっててどうすんだ。 ただお姑さんに仕えて… 嫁なんて名ばかりのただの奴隷だよ!」 なんて戒めて、引き止めてたけど… 実際、私が小さい頃は、父が半場張って出稼ぎに行く事が多かったらしく、残された母はお姑さんにこき使われ、かなりの辛酸を味わったと言う実体験をしている。 けど、モッチャンのご両親は、私の祖母のような鬼じゃない。 実家にいようが、モッチャンの家に行こうがマァ君は安泰だし、お店をしてる訳じゃないモッチャンの家の方がある意味、私に取っても気楽だった。 昼間は義両親とも居ないから、マァ君と2人きりだから気は楽だし、家事だけこなしてれば良い訳だしね。 まぁ、お義母さんの性格だったら、仕事に行く前に自分で全部こなしちゃうだろうけどね。 家事育児に不慣れな私を当てにしてるより、自分でやった方が早いと言う、口八丁手八丁タイプだからだ。 それに、私は何でも思い通りに動かされる実家にもウンザリだったし… 特に何年か1人暮らしをしてしまったから、余計実家で縛られた生活が苦痛で堪らなかった。 元々、我が儘な私は、本当に他人のペースで生きるのが何よりの苦痛だ。 昔から通知票でも、協調性はCだったが、それは未だに変わらない。 団体行動や集団行動が大嫌い。 気の合った仲間が集まる集会とかは別だよ(笑) きっと、持って生まれた性分なんだと思うけど…
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