‡給料差押え‡

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反対されればされる程、何かに取り憑かれたように、離婚に執着するようになってしまった。 頭の中は、離婚する事だけ あんな男に蔑ろにされた事が、何より私のプライドが許せなかった。 まして、マァ君自体も周りにチヤホヤされてたし、モッチャンと一緒に暮らしてた訳じゃないから、余計に父親の必要性も感じてなかった私 けど、離婚するとは言っても、連絡が取れない事には何も始まらない。 私は、サーチャンと連絡を取る事にした。 あんなにモッチャンと約束したんだから、サーチャンなら私の気持ちを分かってくれるはずだ。 何より、この状況に憤慨するに決まってる。 早速、サーチャンに電話を入れた。 ♪♪♪♪♪♪♪♪♪ 「もしもし~」 電話に出たのは、奥さんだった。 懐かしい奥さんの声 奥さんも、久し振りの私の電話に喜んでくれた。 一通り、お互いの近況報告をした。 私が上手くやってると思ってたから、私の話を聞いて奥さんもかなり驚いていた。 サーチャンは、今事務所にいるとの事で、追って掛け直すと言う話になって電話を切った。 サーチャンの近況は、女癖は相変わらず悪いらしいが、土建業を辞めて今度は不動産屋を始めたそうだ。 これが時代も後押しして、中々当たっているらしい。 この不動産屋が、以前にも書いた親しい刑事さんに土地を買ってやった話だ。 電話の側で待機してると、折り返し直ぐに、サーチャンから電話が入った。 予め、奥さんから事情を聞いたのだろう。 愕然とした様子が、電話の向こうからでも伝わって来る。 更に詳しく、今までの経緯や事情を、順を追って説明して行っていった。 「なんか… 俺って… バカみてぇだな… そんな誠意もクソもねぇ男の為に、テメェの身引いてよ! お願いします なんて、頭下げて土下座までしてよ~」 サーチャンが、嘆きたくなる気持ちが伝わって来る。 「………………私も… まさか… こんな状況になるなんて、思ってなかったし…」 「イヤッ 俺もお前の事は、恨んじゃいねぇけどよ~ お前が、今幸せになってねぇってのが悔しいよ!」 「う…ん でも、大丈夫だよ! 籍だけ抜いてキチンとしてもらえればさ♪」
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