‡給料差押え‡

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「どこが大丈夫なんだよ。 全然、大丈夫じゃねぇべ。 大丈夫なら、俺んとこに電話なんてして来ないだろうが… そうやって、いつも強がって無理してんじゃねぇよ!!」 相変わらず見透かされてる。 なんで他人のサーチャンが、私の腹の内を読んでるのに、母は分かってくれないんだろう… いつも自分に取って良い話じゃないと、聞きたくない、知らないと否定され続けて来た。 だから私は、こうやって他人に頼るしかなくなるんだよ。 誰より、あなたの前では強くなきゃ行けないんだ。 弱い部分なんて見せたら、自分が崩れてしまう。 だからいつも抵抗や反発をする。 いつもいつも、私を抱きしめてと望んで来た。 それは決して肉体などではなく、心を…だ。 叶えられた事はなかったけどね。 父は父で、元々『あんたが大将』で別格な存在だと思って来たから、相談なんてするような事もない。 ただ父は、母のように頭ごなしに、私のする事を否定する事はない。 全て私の決断に委ねる。 口も出さなきゃ手も出さない。 口だけ出す母よりマシだけどね。 だから私は、事ある毎に頼れるのは、マサコちゃんであり、他人である彼氏や友人しかいなかったんだよ。 父は、強い私が大好きだし、父の気持ちに答えたいと思うから、家の中が一番弱い部分を見せられない場所なんだよ。 一番本音を吐き出せない場所が家なんて… 父母なんて…ちょっと寂しいよね。 2人に対して、尊敬してる部分はあるけどね。 2人共、私が超えられない部分も持ってるからね。 家では求められない温もりを、男に求めて来て… 家より居心地の良い場所が男で… どんどん重たい女になって… いつも自分が愛されたくて… 家庭の温もりや優しさを知ってたら、自分の子供にももっと優しく接してあげられたんだろうなぁ… マァ君の為にも、こんな父親なんて要らないって思ってたけど、本当は私だけのエゴだったのかな? 自分の父親の顔も抱かれた記憶もないなんて… それを奪ってしまった私は、最低な親だよね。
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