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母の「良く考えてみろ」
と言う言葉にも、もう耳を貸さなかった。
とにかく、どっち付かずの中途半端が一番嫌いだ。
何より、モッチャンが現れない、連絡が取れない事が私を尚更、苛立たせていた。
白黒ハッキリ付けて、もうスッキリしたいよ。
どうして嘘ばかり付くんだろう。
なんで逃げてばかり居るんだろう。
目の前に突き付けられた現実だけで、モッチャンの真意なんてまるで読めてなかったこの頃
別れたくなかったから、本当の事が言えなかったのかな?
最初に借金は無いなんて言わなければ、こんな事にはならなかったのに…
初っ端の嘘が、どんどん複雑な話にしてしまったけど…
本当は、どうなんだろうか?
私と一緒になった事で、返済が滞って借金が増えてしまい自転車操業、そんな事から最終的に給料差押えにまで発展しちゃったのかな?
最後まで、打ち明けられた訳ではないので、真意はわからないし、想像でしかないけど…
どれが真実だったんだろうか?
それから私は、困惑したままで居る母を振り切るように、離婚届の用紙を持って、サーチャンやモッチャンの居る横須賀に向かった。
すっかり、季節は初夏を迎えていた。
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