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一刻ばかりして武藤昌幸、三枝勘解由らを伴って奇妙な格好をした南蛮人が信玄のもとへやってきた。
「お主、儂の病を治せるとな」
「ハイ。ワタクシニナオセナイヤマアリマセヌ。ワタクシスペインノカタルーニャデイシャヤッテマシタ。」
「不思議な者だ。山ではなく病を治すのだぞ。」
「スイマセンヤマイデス」
「ハッハッハ………よしお主が望むものすべて用意しよう。なんなりとそこの昌幸と勘解由に申しつけるがよい。」
「アリガタキシアワセニゴザリマスル」
こうして謎の南蛮人は三日三晩、つたない日本語を駆使して一所懸命に薬を調合し、信玄の病と戦った。
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