第2話

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大河 「あっ!」 竜児 「なに、か……?」 大河 「……あ、あんた……なにし、して、してん、」 (悶絶した様子で) 竜児 「……鞄を取りに来ただけ、だが……あ、逢坂?どうした?様子がおかしいぞ?」 大河 「あああ、あんたの、鞄、だって言うの?だってあんたの席は、そこじゃないでしょ?ななな、なんで、なんでそそそそそんな、」 竜児 「……なんでもなにも、北村と喋ってる途中で担任に呼ばれて……ここに置いたままにしておいて……うぉっ!」 竜児(N) 「数メートル先で悶えていたはずの逢坂が、一瞬にして間合いを詰めてきていた。小さな身体のどこにそんな機動力を秘めていたのやら、」 大河 「……っ、……っ、……っ!」 竜児 「ちょっとちょっとちょっと!?あ、逢、坂っ!?」 竜児(N) 「俺が胸に抱えた鞄を引っつかみ、奪おうとするのだ。それはそれはものすごい力で引っ張ってくる。」 大河 「かっ、かし、な、さいよぉ……っ!よこせっ!」 竜児 「かせって、よこせって、言われても……っ!」 大河 「ふんぬぅ!」 竜児(N) 「離せない。俺は男の意地で足を踏ん張る。だって今この手を離したら、逢坂の小さな身体はそのまま後ろに吹っ飛ぶだろう。せっかくそんなふうに気を使ってやっているというのに、」
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