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大河
「ふんぬぅぅぅぅぅぅ~っ!」
竜児
「あ、あぶ、な……っ、よせ、やめ、ろっ!」
大河
「んぬぅうぅぅぅぅううぅぅぅっっっ……あ?……は……」
竜児(N)
「もうだめだ……!そう思った瞬間、不意に逢坂がのけぞって遠い目をしたのが見え、その小さなおててがパッと広がって鞄を離し―――離しやがった!?」
竜児
「……あああっ!」
大河
「っぶしゅん!」
―――ガンッ!
竜児(N)
「突然くしゃみを放った逢坂に手を離され、必然的に俺は後ろに吹っ飛んだのだ。鞄を抱えたままよろけて背後に倒れ、後頭部を教卓に強打していた。」
竜児
「っっぁぁぁ……い……痛い!お、おまえ……なんてこと……いってえなぁっ……死ぬぞ!?俺が!」
大河
「う……」
竜児(N)
「変な音声でくしゃみをし、竜児を吹っ飛ばした逢坂は、周囲の状況などなにも目に入っていないようだった。鼻をぐしゅぐしゅと言わせたかと思うと、そのままふらつき、机の間にうずくまってしまう。」
竜児
「あ、逢坂?……おい、どうしたんだ?」
「うわ……おまえ、顔が真っ青だぞ。貧血か?ほら、つかまれ」
竜児(N)
「泰子がいつか倒れた時と同じ症状だ。今度は迷わず手を差し伸べるが、」
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