第2話

8/11
前へ
/22ページ
次へ
大河 「ふんぬぅぅぅぅぅぅ~っ!」 竜児 「あ、あぶ、な……っ、よせ、やめ、ろっ!」 大河 「んぬぅうぅぅぅぅううぅぅぅっっっ……あ?……は……」 竜児(N) 「もうだめだ……!そう思った瞬間、不意に逢坂がのけぞって遠い目をしたのが見え、その小さなおててがパッと広がって鞄を離し―――離しやがった!?」 竜児 「……あああっ!」 大河 「っぶしゅん!」  ―――ガンッ! 竜児(N) 「突然くしゃみを放った逢坂に手を離され、必然的に俺は後ろに吹っ飛んだのだ。鞄を抱えたままよろけて背後に倒れ、後頭部を教卓に強打していた。」 竜児 「っっぁぁぁ……い……痛い!お、おまえ……なんてこと……いってえなぁっ……死ぬぞ!?俺が!」 大河 「う……」 竜児(N) 「変な音声でくしゃみをし、竜児を吹っ飛ばした逢坂は、周囲の状況などなにも目に入っていないようだった。鼻をぐしゅぐしゅと言わせたかと思うと、そのままふらつき、机の間にうずくまってしまう。」 竜児 「あ、逢坂?……おい、どうしたんだ?」 「うわ……おまえ、顔が真っ青だぞ。貧血か?ほら、つかまれ」 竜児(N) 「泰子がいつか倒れた時と同じ症状だ。今度は迷わず手を差し伸べるが、」
/22ページ

最初のコメントを投稿しよう!

13人が本棚に入れています
本棚に追加