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『~♪~~♪~~~♪』
携帯からなるアラーム音で目が覚めた。
『う~~』
いつもより体が重い。
まだ脚に違和感がある。
すぐにカーテンを開けた。
…あれっ?
いつもの心地よい朝の日差しが飛び込んでこない。
目を開けてみると、どんよりとした曇り空が目に入ってきた。
雨は降ってないようだ。
俺は晴れでもなく雨でもないくもりが一番嫌いなんだ。
『はっきりしろよ!』
と叫びたくなる。
俺は少し不機嫌なようにベッドから起き上がり身支度を済ませた。
朝一番に学園に行くわけだから、のんびり朝飯を食べてる暇はない。
でも天気が気になったので天気予報だけ見た。
今日は午後から雨のようだ。
くもりよりはマシだが、なんなら晴れになれよと思いながらテレビの前で歯を磨いていた。
時間を確認すると、6時をまわったところだった。
『そろそろ出るか。』
傘置きからビニール傘を引っこ抜き家を出た
。
道を歩いても学生どころか通勤者もいない。
大通りに出ると、通勤者がポツポツいたが、天気のせいもあっていつもの登校風景とは全然ちがかった。
学園までもう少しのところで高校生と思われる人が俺の100メートル先くらいに歩いていた。
俺はダッシュで追いかけた。
近づくにつれ制服姿を見て鷹ノ宮生だと思った。
通り越した後に後ろを振り返るとたしかあれは、サッカー部の部長だと思った…。
『そうだサッカー部は関東大会に出場したから朝練をしてるとか言ってたな。』
俺は脚の痛みを忘れるくらいに全速力で学園に向かった。
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