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サッカー部の部長に会ってから学園までは誰にも会わなかった。
会っていたかもしれないけど脚の痛みを忘れて限界突破をしていたから周りなんて見れなかった。
『よかったー。門ちゃんと閉まってるよ。…っえーーー!!!なんで門が閉まってんの??』
俺は今目の前にある状況を理解できなかった。
『もしかしてガラスを割った犯人が閉めてくれたとか??』
『もしかして保健室の先生の椅子を舐めてた犯人が舐め終わった後に完全犯罪の為にしっかり閉めてくれたから??』
『もしかして理科室の人体模型がガラスを割られない為に閉めてくれたから??』
バカバカしい想像が頭の中に駆け巡ってくる。
『でもほんとになんで閉まってるんだろう?昨日は高嶺先輩に先に帰ってていぃって言ったし…もしかして…先輩が残っていたのか?』
そーいえば昨日下駄箱に向かうときまだ生徒会室の明かりがついてたかも…。
『でもなんであの後生徒会室で一人残ってたんだろ?』
ヤバい…将人見たいな想像が出てきてしまった。
『おーい、何やってんだ?』
後ろから声がした。
振り返るとさっきのサッカー部の部長が立っていた。
『さっきはあんな全速力でどうしたんだ?あのスピードがあるなら少しテクニックを身につければレギュラーになれるぞ。入るか?』
『ぃえ、お断りします。あれは日本人が追い込まれたときにでる大和魂ですよ。』
『てかおまえ鍵も持ってないのになんでいんだよ。』
『っあーーー!!!』
そーゆーことか俺は鍵を持ってないから高嶺先輩は待っていてくれたんだ。
鍵が持てるのは、先公と各部の部長と生徒会長ぐらいだ。
俺はここまで脳がやられていたのか…後で俺をこんなにさせたピンク野郎を殴り殺しておこう。
そして、高嶺先輩にも謝らなくては…
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