女神の心

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おれは生徒会室を出たあと帰宅した。 『生徒会役員を辞めるのを申しでるのは明日でもいぃ。』 でも高嶺先輩って、 ほんとにみんなから信頼されてんだなと思った。 今日だけで10人は 来月の“鷹ノ宮祭”のことについて尋ねられていた。 俺なら絶対パンクしてるよと ぼそぼそとぼやきながら帰って行った。 家について、誰もいない家に 『ただいまー』 と言った。 俺は一人暮らしだ。 別に親がいないわけじゃない。 自分でこの学校を選び、一人暮らしを望んだ。 別にこの学校は特別な学科や施設はない。 少し言えばこの地域では進学校と呼ばれているぐらいだ。 俺の故郷は“ド”がつくほどの田舎だ。周りは山かたんぼしかない。なにかあるといっても隣町にスーパーがあるくらいだ。 別に嫌いじゃなかった。むしろちっちゃい頃は森で遊ぶのが毎日の楽しみだった。 だがものごころがつきはじめた頃に都会と言うものに憧れていた。そんな“都会”にいくと言うバカバカしい夢を掲げて中3の夏休みから毎日猛勉強した。 そのおかげもあってこの鷹ノ宮学園と言うクソ学校にはいってしまったのだ。 今では故郷が恋しい…。 そんなことを思うことも増えてきたのかな? そんなことを考えながら夕飯の用意をした。 今日の夕飯は、麻婆豆腐と中華スープだ。 料理は苦手なほうではない。 小さい頃から婆ちゃんに鍛えられてたからな。 手際よく具材を切って鍋のなかに放り投げた。
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