女神の心

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夕飯を食べ終わってから 時計を見る。 『やべっ…』 10時をまわったところだった。 ふつーの人にとっては何でもない時間だが俺にとってはすごい大事な時間だ。 すぐにラジオの電源をいれた。 『やっぱり始まってた…』 聞こえてくるのは、かわいい声のしたミサキちゃんだ。 この番組は簡単に言うと 青春の悩みを解決する番組だ。 この番組が好きなわけじゃない。いつもこの聴こえてくるピュアボイスに心をうたれる。 『今日のお悩みは…S県の自意識過剰君からのおたよりです。』 『僕は、同じクラスに好きな子がいます。授業中いつもその娘のことばかり見てしまいます。でも、この頃授業中によく目が合うのです。これって相手もぼくのこと好きなのでしょうか??』 俺は、コーヒーを飲みながらその場面を想像する。 だが、すぐにその想像が終わる。 俺は好きな人なんてできたことないから想像できないんだよな。 『私も高校生のときにそんなことがあったよ。でもねー彼が見てたのは私じゃなくて、私の後ろの子だったんだ。そんなことも知らずに告白したらキッパリと断られちゃったんだ。だからもし、告白しようとしてるなら、もう少し様子を見たほうがいぃと思うよ。』 『っへー』 俺は、ミサキちゃんでもフラれたことあるんだ。と思いながら風呂に入る用意をした。
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