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俺達は、世界の中心へ、あの男の運転する船で向かった…。 「生きてたのか?本当に心配したよ!」 男はそんなことを言いつつ、俺達を、世界の中心、大樹の生える島へ連れて行ってくれた。 そして再び、俺達は、世界の中心にいた。 俺達は、大樹の生える場所ではなく、島の東部にそびえ立つ、天空に伸びる一本の塔の下に向かった。何故なら、その塔が、金色に輝いていたからだ。 その塔の一番上は、下からは見えないほど高いところにあった。 塔の中に入ると、そこに階段などはなく、ただ、床に魔法陣が描いてあるだけだった。 俺達がその魔法陣の中心に立つと、その魔法陣が光り出した。 「なっ、何!?」 「セレン、もしかしたらこれは、神の所へ行けるんじゃないのか?」 「そうかもね…。」 そして、視界が暗転した。 そして、再び俺達は、創世神と対峙した。 「待っていたよ。」 ゼウスは、俺達を見てそういった。 「そりゃどうも。」 「・・・。」 「セレン?」 「答えは、決まったのか?」 「…、私は、神様になっても構わない。だけど、あなただけは許さない!あなたを、殺す…!」 「…。残念だな。君なら分かってくれると思っていたのだが…。」 「ふざけないで!あなたが居る限り、私達は幸せになんかなれない!」 「貴様こそふざけるな!私を殺せるはず無いだろう!寝言は寝て言え!」 「それはどうかな?」 「だっ、誰だ!」 「ギガンテスだよ!」 そこには、ギガンテスがいた。 「俺の、幸せを返しやがれ!ゼウス!」 「なっ、何故お前がここに!ぬわぁぁぁぁぁ!」 俺は、お留守だったゼウスの背中を…斬った。 「お前等、この星が、どうなっても…、知らんぞ!」 「こんな世界、無くなればいいんだ!誰かが犠牲にならなきゃ幸せになれない世界なんて、いらない!」 「ユウキ!この世界が無くなったら、私達は、一緒に…。」 「どの道一緒になど居られない。今度は君が犠牲になるのだろう?」 そう言ったのは、ギガンテスだった。 「ゼウスが生きていようが、死んでしまおうが、セレンは、この星の神として、この場所に閉じこめられるだけだ。俺と同じようにな…。」 「あなたは…、知っていたのね。」 世界が…崩れ始めた…。
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