03 戸惑い

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それからしばらくは2人ベンチに座って、時折くだらない会話を交えながら戯れる2匹を眺めていた。 吹き抜ける夜風が優里の女子特有の匂いを運んでくる。 甘い…優しい香り…… むさ苦しい男子運動部には無縁のいい香り…… 凄く心がまどろんだ。 ………… どれくらい時が経っただろうか? 気になって携帯で時刻を確認すると、既に19:00を過ぎていた。 部活が終了したのが18:00だったため、単純計算で1時間はここでノンビリしていたことになる。 ……だが、全然悪い気はしなかった。 むしろ、久々にここまでリラックスできて、有意義な時間だったと言える。 .
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