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そして、それから少しして俺らは隣町の商店街にたどり着いた。
「……あ、…この辺までくれば…あとは人通りも多くて危なくないから…」
「あ…そ、そう?」
『家まで送ってくよ』という言葉をグッとこらえ、ここで別れることにした。
初日からとばすのはよくない………と思う。
うん、よくないよ。
一緒に帰っただけでも進歩だよ。うん。
「じゃ、じゃあ気ぃつけてな?」
「はい。リリーのこと、よろしくお願いしますね…それでは、また」
「あぁ、また明日」
そう言うと、優里は明るいアーケードの中を自転車で走っていった。
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