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「恐ろしいよねぇ…」
「……はぁ」
「不思議に思わないかい?あんな巨大な生物があんな場所に現れたことが──あんな怪物が存在したことが」
「…そうですね」
「これはあくまでも仮説だが──彼らは平行世界からこちらの世界へやってきているのではないか、と私たちは考えている」
「…はぁ?ちょっ、ちょっと待ってください!」
話の要点が見えない。この人はいったい何を言い出してんだ!?
「まぁ、その辺は今はどうでもいい。興味があるのならば今度研究部の連中にでも聞いてくれ。──さて、本題はここからだ」
小堂さんは座り直して、笑顔を消す。その瞬間に部屋に冷風が吹き抜けたような肌寒さを感じた。
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