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私はその日、庭にうづくまる伊東さんを見つけた。
華桜「伊東さん、どうかされましたか?」
伊東さんに近づき、声をかけるとそこには泥だらけになった書物達が…。
華桜「うわっ!!一体どうされたんですか!?」
私は慌てて着物で本を拭いた。
伊東「き、着物が汚れてしまう。」
伊東さんも慌てて私を止めた。
華桜「着物なんか洗えばいいですから。それよりこの書物をどうにかしなくては…。」
私は着物の片腕の部分をビリッと破った。
それをさらに二つに裂き、一つを伊東さんに手渡した。
華桜「これで拭いてください。」
伊東「いや、でも…。」
伊東さんは戸惑っているようだったが私はそれを無視して本を拭き続けた。
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