第1章~救いなき日常~

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またか… 美月は心の中で愚痴を溢す 「前のテストも頑張ってたもんね。今回も期待してるわよ」 うるさい… 「前は確か学年で10位だったかしら。今回は5位には入れるかしらね」 うるさい…うるさい… 「パパも美月はやれば出来る子だって言ってたわよ。だから頑張りなさいよ」 うるさい…うるさい…うるさい!! 「美月?」 「えっ?…あっ、うん、頑張るから。心配しないで…」 「そう?…じゃあ行ってくるわね」 「行ってらっしゃい」 母が家から出ていくのを見て、美月は小さなため息をつく 勉強勉強…顔を合わせばその話…うるさいんだよ… 心の中で美月は愚痴を溢す 決して口には出さず、ただ心の中でのみで… 今、私が学校でどんなことになってるか、知りもしないくせに…
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