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開会式。出場者は番号順で並ぶことになってる。
《ようこそ“Dream match”へ》
受付の人の声が放送で流れた。
《いきなりですが、ルールの説明に入ります。今年の大会は例年と比べ、今年は2倍の人数なので、ペアで出場することになりました》
会場がザワザワし出した。
《その代わり、今回の大会での賞金は、例年の2倍になり、さらに、今大会でベスト32以上の人は来月に一人で出場出来る大会“a soul match”の出場権が与えられます》
会場全体が盛り上がりの声を上げた。
《それでは、出場者のペア決めについて説明します。出場者の番号が奇数の人は後ろの人と、偶然の人は前の人と組んで下さい》
僕は後ろを向いた。
…え?
と言いそうになった。
そこには、小学校低学年ぐらいの身長で、派手な格好した男の子がいた。
全部立たせた赤い髪に、青いバンダナ。2周りくらい大きい緑の長袖と黄色のジーンズ。
こんな小さい子も出場するのか…
「何だよ」
男の子が僕を睨んだ。
「な…なんでもないよ」
僕は急いで前を向いた。
《説明は以上です。開会式を終わりにします。選手の皆さんは控室で待機して下さい》
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