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控室に戻った。
「お前、名前は?」
「え?」
さっきの男の子が急に話し掛けてきたからびっくりした。
「『萩村 夕(はぎむら ゆう)』
「ユウ…か。俺はレオ。『レオ・コスモス』」
この子、僕の顔をじっと見てるような…?
「ど、どうかした?」
「…お前、男か女かわかんねぇな」
なんだぁ。そのことか。
「よく言われる」
「ふ~ん…」
興味なさそう。
「…行くぞ」
レオが僕の服の袖を引っ張って歩き出した。
「え?どこ行くの?」
「近くの公園。俺と勝負しろ。お互いどんな奴だか知らないとだろ?」
「…そうだね」
僕はレオに着いて行く。
空港付近の公園に着いた。ここには何もないし、誰もいないし、広い。
「行くぞ」
レオはいきなり、後ろに高くジャンプした。
そして、右手を差し出し、手の平を上にした。
すると、手の上に丸い螺旋状の炎の塊が現れた。
その炎の塊を持ったまま右手を後ろにし、五本指を開いた左手を前に出して、
「『炎の豪速球』」
と言って、一度出した左手を手前に戻し、右手で持った炎の塊を僕に投げつけてきた。
この距離なら…大丈夫だ。
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