粉雪のファンタジー

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だがその一方で 俺の野心みたいな ものが生まれていた。 ……雪を…… 撮ってみたい。 この世で 雪にまさる美はないと 俺は思う。 雪がモデルなら、 このチャンスを 手に入れられる… そんな気がした。 賭けてみるか。 このチャンスに… 男だったら、 誰でもこんな直面に 一度は、 ぶち当たるのだろう。 今がその時 なのかもしれない。 この世界に入って 3年… 俺は無償に 自分の実力を 試してみたくなった。 ボロボロになるか、 駆け上がるか… 二つに一つの この大勝負… だが、俺の気持ちは もうきっと、 決まっていた。 流行る気持ちを 抑えて、社長に 電話を入れる。 涼『…高杉です。 すみません。あの… さっきのお話し、 受けてみたいんですけど。よろしく お願いします。』 『そうか。 やってみるか。 すぐ手続き取るけど、 いいんだよな?』 涼『…はい。 お願いします。』 『おまえなら、 そう言うと思ったよ。 絶対イケるから。』 涼『…はあ😅😅 そうすかね?』 『…アラ、気弱な(笑) ま、頑張れよ。 1カ月あるから、 余裕だろ。 じゃな。』 俺は電話を切った。 余裕ねえ… 頑張ってみますか。 俺の決心は決まった。
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