プロローグ

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「ナカジマ、あと、どれくらいだ?」 少し幼い雰囲気をした、黒いスーツの若者は、 イヤフォンマイクを付けて歩きながら、 耳からコードでつなげ、ジャケットのポケットに入れた携帯端末に向かって、そう尋ねた。 『ちょうど10キロですねぇ。そろそろ水分補給でもいかがですかぁ?』 耳に聞こえてくる独特の喋り方の女性の声は、知能を持った万能戦略型人工衛星、ナカジマ。 彼にとって唯一の相棒である。
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