0人が本棚に入れています
本棚に追加
/7ページ
…ピ…ピ…ピ…ピ…
真っ白で静かな部屋。
医療ドラマで良く聴く機械音だけがこの部屋に響いていた。
ダダダッ
バンッ!!
「ハァハァ…真希!」
俺は目の前が真っ白になった。
ビニール製の物で部屋の中に壁を作られ、その向こう側には真希がいた。
色んな機械に囲まれて…
真希は俺に気付いたらしく、驚いた顔をしていた。
「スー…た…スー…いち?スー…なんで?」
真希はもう、人口呼吸器でしか息が出来ないようになっていた。
「こういう事かよ…俺の前から消えたのってこういう事だったのかよ!何で…何でだよ…」
真希に近寄りながら、俺の頬を涙が流れる。
「スー…ごめん…」
真希は、俺の涙をそっと拭く。
力弱く…
「ごめんじゃねぇよ!ずっと1人で闘病してたのか?支えてたのは家族だけ?ふざけんな!もっと俺を頼れよ!約束しただろ!」
最初のコメントを投稿しよう!